「Stay Home.お家でオーディオを楽しもう!」比較試聴・ソフト編。
Stay Home. 「スタッフの自宅でオーディオ・イベント」
今回は、アナログレコード、CDと、その前の段階の違いを探る比較試聴をいたします。
これを今お読みになっているほとんどのお方は、音楽をLPやCD、近年ではダウンロード音源等々でお聴きになっておられることでしょう。
CDだけでもディスクの材質の違い(SHM-CD、HQCD、ガラス等)や、SACD、MQAと言った記録方法の違いがあり、同じ内容のCDなのに、複数枚持っておられる人も結構おられます。
ジャズ・ファンなら、Blue Noteは、いつのリリースが良いとか言って、同じ演奏なのに何枚も持っているとか。
それにプラスして、SACDもMQAまで買ってしまいます。
CD以前にはLPもオリジナル盤とか国内盤でもKINGで出ていた頃のがいいとか言って、また買ってしまう・・・。
音だけではなくて、ジャケ違いでも買ってしまう人まで・・・。胸に手を当てると思い当たると思います。
ハイ、私です。
さて。CDやLPのソフトの形になる前段階は、オリジナル音源が収録されている大元になる音源が当然ですが存在します。
今では、50年以上前のオリジナル音源となると、オープンリールのテープなので、保管状況によっては、再生するのも困難なほと劣化しているのも増えて来ています。
そのようになる前に、デジタル・コピー作業が進んでいますが、「もう売れない。」と判断されて廃棄されるものも実は多いのです。
私自身も、相当数のオリジナル音源を所有しています。
最近は、90年代に録音していたDATの音源を使ってCDとLPを製作する機会が増えて来ました。
プロデュースする側にいることで、楽しんでいる事があるんです。
オリジナル音源が収録されているDATと、それを元に作ったCDやLP。
LPの場合は、LPになる前のマスター音源からの一回目のカッティングが施されたラッカー盤が聴けるのです。
DATを再生しながら、CDやLPに切り換えることで瞬時にその違いを聴き分けるお遊びです。
オーディオ・イベントでもなかなかお目にかかる事は無いと思います。
でも、ずいぶん前になりますが、サウンドテックに我が国最高のレコーディング・エンジニア&オーディオ評論家のひとり及川公生氏が来店されたとき、氏が持ち込まれたDATと、同じ音源から作られたCDの比較試聴をされました。
ジョセフ・ジャーマンが、法螺貝を吹いている曲がありますが、ミキシングコンソールから直接DATに録った音と、CD化された音の聴き比べでした。
想像以上の違いに、驚いた記憶があります。
さて、DATとCDとアナログレコード、そしてラッカー盤の聴き比べです。
使用したのは、1995年に私が企画したコンサートの音源を使いました。
ユニバーサルミュージックがCDとLPの同時リリースをしたアルバム「ハン・ベニンク&豊住芳三郎:DADAD 打、打」です。及川氏がフリー・ジャズをかけられたのだから、ここでも大丈夫かと?!
ヨーロッパ最強のドラマーと言われるハン・ベニンクと、60年代から第一線で活躍する世界的ドラマーの豊住芳三郎ふたりによるデュオ・ライヴです。
ハン・ベニンクについては、「エリック・ドルフィー:ラスト・デイト」のドラマーと言えば分かるジャズ・ファンも多いことと思います。JAZZ BEST 100には必ず入ってくるアルバムです。
豊住芳三郎も、なんとチャールズ・ミンガスと共演したアルバムもあるんですよ!
CD、LPの製作では、DATの音をそのまま使う事はなくて、これを元にマスタリングを施したマスター音源からCD、LPをプレスして行きます。本当なら、そのマスター音源も比べたいのですが、残念ながらそれは、プレス・販売している各レコード会社がそれぞれ保管しています。
ソフトは複製品なので、大元のDATの音源の音質が良いのは当然ですよね。
これが聴けるのは、私の特権! 少々自慢してしまいました。
LPの場合は、ラッカー盤にテストカッティングして、それを聴いて問題点を確認し、良ければマスターとなるラッカー盤をカッティングして、最終プレスに回されるのです。
ラッカー盤から4度の工程を経ることで、今お聴きになっているLPになります。
もちろんですが、製品化されたLPよりもラッカー盤の方が音はいいのは当たり前ですよね。
この真っ黒でLPよりもちょっと大きいのがラッカー盤です。独特なにおいがします。
このラッカー盤は、一度針を落とすと劣化が始まります。数回で、相当ノイズが出て来てしまいます。
近頃のお店のイベントでも、このラッカー盤を紹介しても実際に再生していないのはそのせいなので、その点は失礼いたしております。いつも、においを嗅いでもらっていますよね?
DATとLP,CDを聴き比べると、すぐに分かるほどの音質の違いがありました。オリジナルDATが良いのは当然なのですが、CD,LPになると「こうも変わるのか。」と思わざるを得ません。
しかし!
近年は、マスター音源を音質劣化させることなくデジタルコピーして配信が出来る環境になっています。
凄い時代になったものです。
CDでも、できるだけSACD,MQACDで聴かれる方がオリジナルの音質に近いのは当然ですよね。
ソフト面からも、より高音質の鑑賞を楽しみましょう。
SACDやMQACDでなくても、通常のCDをTRIODE のCDプレーヤー TRV-CD6SEなら、アップコンバート機能が搭載されており、352.8kHz/32bit、DSD 5.6MHzにアップコンバート処理が可能です。
TRV-CD6SEは、MQACDのフル再生も出来るので、MQACDを聴いてみたいお方にはお勧めです。
当店オンラインショップでも販売中です。
またDENONのCDプレーヤーの場合は、Advanced AL32 Processing Plusを搭載しており、データ補間アルゴリズムによるアナログ波形再現処理が可能です。
DCD-2500NEをお薦めいたします。
こちらは、SACDも再生可能です。
ハイレゾ音源から、MQACDのフルデコード再生も出来る高性能・高品位なCDプレーヤーです。
Meridian 218は、D/Aコンバーターですが、プリアンプとしても使えます。
MQACDの再生が出来ないCDプレーヤーをお持ちの方は、Meridian218を増設することで、MQACDを簡単に聴くことが出来ます。
現在使っているCDプレーヤーを、MQACDが再生出来るCDプレーヤーに買い替えるのは躊躇すると言うお方は、
Meridian 218の追加でMQACDも聴けるようになりますし、DAコンバーターとしても優れているので、お勧めいたします。
当店ONLINE SHOPでも販売いたしております。
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