中古レコードの買い方。
毎日曜日当店2Fで開催している「音人時間 HiFi Listening Cafe」では、CDとLPを交互にかけてその両方で音楽を楽しんでいただいています。
お客様は、ジャケットを手に取って「これはなんだ?」と眺めておられたり、「今度買ってみよう。」と言われたり・・・。
「それならそこの箱に入れて売っていますよ。」
「あったあった!」と購入されることも。
年配の方でこれまでたくさん中古レコードを買い漁って来たような人は別として(私のこと?)、40歳代前後から下の若い人のお話では、「中古レコードの買い方や、盤の見方が分からない。」とのこと・・・・。
と、言うワケで・・・。
「中古レコード盤質見分け方講座」です。
最近は、中古レコードを店頭で眺めながら、手に取りながら購入できるお店って、特に地方では絶滅に近い状態かと。
それでも探せば意外なところにあったりします!
「サウンドテックで中古レコードを売ってるのが意外だって??」と突っ込みたくなるかも・・・ですけど。
中古レコードの値札には、型番、価格の他に、M-EX-VG-G-Pとか、A-B-C-D-E-Fとか書いてあります。それに+やーが付いているでしょう。
これは、盤質の表示です。
Mはミントと言って新品同様です。次のEXは、Excellentの略で、そこに+や-が付いて少し傷があったり少なかったりで品質が下がるとか上がるとか。中古盤はこのあたりをお薦めします。
VGというのはvery goodのことなのですが、実際は相当状態の悪いものがほとんどと思っていただいて間違いありません。「これのどこがvery goodなんじゃ!」と言いたくなることが多いです。
Gは、goodのことですが、もう想像通り。再生したら腹が立つレベルのノイズが音楽について回ります。
ともあれ、これは私の私感なんですけど。
しかし、中古盤の購入動機の中には「ビートルズなら英国オリジナルにかぎる!」という人もいます。ジャズの60年代以前のオリジナル盤ばかり買ってる人もいます。音質を求めるとオジリナル盤がもちろん一番ですが(例外もありますが)、なかなか許容範囲内にある盤質の盤なんて一握りですし、あっても恐ろしく高額です。こういうコレクターなら、少々の傷は目をつむって買ってしまいます。私は、まだそこまで盤の傷にはおおらかになれませんけど。
さて、レコードのレーベルの中央の穴の周囲をよく見て下さい。
小さいミミズが這ったような細い擦り傷がありませんか? これが多いレコード程、元の持ち主のレコードの取り扱いの悪さが分かります。だからと言って必ず盤質が酷いとは限りませんが・・。目安のひとつではあります。
レコードを手に取って盤面の反り具合も確認して下さい。
針を落とすとカートリッジの底に盤面が当たってカートリッジが吹っ飛んでしまうとか、そこまでではないにしろ針が坂を登ったり下りたりするようになって、その度にノイズが出てしまうことも珍しくありません。
あまり酷いとスピーカーにも悪影響!
昔は?布団の下にレコードを敷いて数カ月・・・敷いているのを忘れてしまうとか・・やっていました。それでも直りませんでしたけど・・・。
結局、同じレコードを買う方が早いという結論に。(笑)
アメリカ盤に多いのですが、新品なのに反りがあったり、プレス前のビニールの塊に不純物が混入していてプレス後の盤面にポチっと小さな凸があったりします。再生するとボコッという音をしばらく繰り返して聴く羽目になります。
これは補修のしようがありませんので、「運が悪かった。」とあきらめましょう。
と言うか、現物をよくチェックして買いましょう。
見た目は綺麗なのに再生するとノイズが酷いとか、60年くらい前に出たLPで、見た目は擦り傷が酷くてとてもまともな再生は無理だろうと思いながらも、いざ針を落とすと新品のようにノイズがない再生音に驚くやら嬉しくなるやら・・・と、言うこともあるものです。
世界的にここ数年レコード(最近はヴァイナルと呼んでいるみたいですね)の需要が一気に高まっています。
90年代から20年くらい続いたレコードの供給がどん底の状態のせいで東洋にプレス工場が横浜に一カ所!といった時代が続きました。
急速にレコードの需要が高まったおかげで、小ロットのマイナーレーベルでは順番が回って来ず「1年後になります。」って事が起こっています。小ロットは受け付けてくれないことも・・。
海外のプレス工場(あえてどことは言いませんけど)では、場所によっては盤質が悪くて、新品なのにノイズが酷いとか溝がそもそもプレスミスレベルというのがあったりします。
実は、ある国のプレス工場で私この経験をしています。クレームを付けたら「こっちでは、このくらい許容範囲だから再プレスはできません。」との強気の反応。勿論その後は使っていません。
当店で取り扱っているESOTERICとSTEREO SOUNDのアナログレコードは、最高品質なのでご安心を。
レコードの傷の状態の許容範囲は、「絶対許せない。」「中古なんだから小さな傷は我慢」「なかなか手に入らないレコードなので、少々の傷は我慢」「貴重なオリジナル盤だから、持ってるだけで嬉しい」等々、人それぞれですが、どうせ買うなら聴くのなら盤質が良いに越した事は無いでしょう。
当店でも2階T2で中古レコードを販売しています。
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